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「男女の友情は成立するのか」という問いに対する答えは、人それぞれ違います。自分は友人だと思って接していても、相手は自分を異性として見ているかもしれません。世の中の多くの人は、男女の友情についてどう思っているのでしょうか?
大まかに、人の意見は「男女の友情は成立する派」と「男女の友情はしない派に二分されます。両者とも自分の経験に基づいて判断しているため、どちらかが正しい・誤りということはありません。
友情は成立すると思う人は、異性の友人が1人以上おり「同性の友人と同じように付き合える」「愚痴や本音が言えて気をつかわなくていい」という経験をしています。
逆に、成立しないと思う人は、「これまで異性の友人がいたことがない」または「自分もしくは相手の友情が恋愛に変わった」というケースが多く、最初は友情を信じていたものの、結果的に特別な感情を持ってしまい「やはり友情は成立しなかった」という結論に至っているようです。
男女間の友情に関しては、科学者や心理学者の間でもさまざまな意見があります。
心理学者のルビンは、女子は男子よりも恋愛と友情を区別する傾向があると指摘しています。多くの場合、男子が先に女子に恋愛感情を持つことで、友情関係は一気に崩れてしまうのです。
相手が恋愛に積極的な肉食系であれば友情は成立せず、逆に草食系であれば成立するというように、男子の性格や言動次第で結果が変わるともいえるでしょう。
一方で、生物学的な見解では、男女の友情は成立しません。人には子孫を残すという本能が備わっており、男女の友情が成立するとすれば子孫繁栄はストップしてしまうためです。
脳科学的な実験では、相手を友達だと思っていても、恋愛対象として見ているときと同じ脳の領域が反応することがわかっています。
生物学的・脳科学的な見地では男女の友情は成立しないといわれていますが、成立する派は、恋愛対象になる人とならない人をどう区別しているのでしょうか?
成立する派は、上司・友人・後輩・元カレなど、それぞれの間に線引きがあり、一線を超えないようにしているために友情が成立するのです。
一般的に男子は女子よりも本能的で、女子を恋愛対象と見てしまう傾向があります。
気になると2人きりになっても、慌てて行動を起こさずしっかりと理性的でいられるのは「好きな人とただの友人は違う」と線引きができているためなのです。
「四六時中思ってしまうなら好きな人で、時々思いだす程度なら友人」「嫉妬の感情が湧かなければ友人」というように、両者を区別する基準が自分の中ではっきりしているのも成立しない派の特徴でしょう。
相手のことを異性として見ていても、理性を持って一線を超えないようにしているパターンもあれば、「そもそも相手を異性として見られない」というケースもあります。
たとえば、家庭的で女子らしい人がタイプの男子は、容姿に無頓着でサバサバしたボーイッシュな女子と一緒にいても心はときめきません。むしろ、同性の友人と同じような感覚で付き合えるようです。
「元カレだったけど今は何でも話せる友人で、恋愛はありえない」というように、かつては恋愛感情があったものの、今は異性として見ることができないというケースもあります。
兄や弟がいる女子は、女兄弟だけの女子に比べて男子の扱いが上手く、相手の前で緊張したり身構えたりすることが少ないようです。兄弟感覚で相手と接するので、異性と2人きりで会っても恋愛感情が起こるとは限りません。
男子は女子を恋愛対象として見てしまいがちですが、女兄弟がいる男子は相手を妹のように気遣ったり、姉のように慕ったりして、恋愛感情抜きで接することができます。
逆に、同性の兄弟だけで育った場合は、異性に憧れを抱きやすく、実際にちょっと接しただけでドキドキしてしまうようです。
異性に対する免疫があまりないため、優しくされただけでも「自分のことが好きなのでは」と勘違いしてしまうのでしょう。
実際に友情が恋愛に変わった経験がある人は、男女間に友情は成立しないと考えるようです。成立しない派は異性と接するときにどのような心理状況になっているのでしょうか?
成立しない派は、異性と接する以上「何がきっかけで恋になるかはわからない」と感じています。
ただの友人だと思っていたのに、ふとした瞬間のしぐさや言動に女らしさや男らしさを感じ、急に異性として意識してしまったというケースはよくあることです。
特に男子は頼られたり、甘えられたりするのに弱く「〇〇君ってやっぱりすごいね」と特別扱いされると「自分に好意があるのかな」とすぐにドキドキしてしまうでしょう。
また、ボディタッチは2人の間に恋愛感情を芽生えさせる可能性が高いとされています。お酒の席などで、肩やひざに触れられると性的な興奮を覚え、相手を異性として意識しまう傾向があるようです。
成立しない派は、友人と思っていた人と一線を越えてしまった経験を持っており「やっぱり所詮は男と女」と思っている節があります。
男子の中には「彼女としてアリかナシか」という目線で女子を見てしまう人も多く存在します。生物学上、男と女である限り、異性であることを意識せざるを得ないというのが成立しない派の考えです。
実際に、男子は女子の華奢な骨格や曲線的なヒップラインなど、自分にはない身体的部分が目につくと本能が刺激されますし、女子は男子の低くて優しい声や独特の匂いなどに強くひかれます。
それぞれの遺伝子には子孫を残すという目的がインプットされているので、異性を見ると意識してしまうのは当然といえるでしょう。
その場の雰囲気に流されて、男女の関係になってしまったという人は多いのではないでしょうか?
男子は性行為自体に重きを置く傾向があり、ムードはあまり重視しないという人もいますが、女子はその場の雰囲気に左右され、相手を好きになったり、関係を持ってしまったりするケースが多いようです。
よく「女子を落とすにはムードづくりが大切」と言われるのもそのためです。
薄暗いバーや夜景の見える展望台などのロマンチックなシチュエーションに2人でいると、友人と思っていた人にも恋愛感情を抱くことがあります。さらに、お酒が入っていると理性が飛び、一線を越えてしまうケースもあるのでしょう。
男子は女友達と彼女候補を明確に区別しており、女友達=気兼ねなく話せる友人として認識しています。
好きな相手には、自分の格好悪い姿は見せたくないのが男心ですが、女友達の前では弱音を吐いたり、時には恋愛の相談をしたりと素の自分をさらけだせる場合が多いようです。
逆に彼女候補の女性の前では「嫌われたくない」という気持ちが強くなるため、素の自分を見せることができません。
もちろん、男友達と全く同じとはいきませんが、それに近い感覚で接しているといえるでしょう。
よくあるのが、家族ぐるみで付き合ってきた幼馴染のパターンです。幼少時代を知っていると兄弟も同然なので、なかなか恋愛感情が湧きにくいのでしょう。周囲に仲の良さを指摘されると「いやいや、対象外でしょ!」と本気で否定する人もいます。
一方で、思春期になり、異性として意識したとしても今までの信頼関係性を壊すのが嫌で「彼女にはしたくない」と自分でブレーキをかけることもあるようです。
会社の同僚やサークルの仲間であればグループのよい雰囲気を壊さないために、自分の気持ちをグッとこらえて友人関係を貫く人もいます。
口ではただの友人といっても「いつ一線を越えてもおかしくない」と感じている男子は多いものです。一般的に男子は女子よりも性欲が強く、一部の男子は恋愛と体の関係を切り離して考えているところがあるのも事実です。
女友達に対しても「あわよくば…」という下心が無いとは言い切れません。「そんな人じゃないはず」と相手を信じることも必要ですが、男子とのプラトニックな友人関係を貫きたいなら、女子が隙を見せないことが大切でしょう。
男女の友情を成立させるのはそう簡単なことではありませんが、実際に良好な友人関係を築いている人は相手にどう接しているのでしょうか?
「どうせ女として見られていないから平気だろう」と油断するのは禁物です。
男子に安易にボディタッチをしたり、至近距離で話をしたりすると、相手は「もしかして、自分に気があるの?」「そういう関係になりたいのかな」と勘違いをしてしまうでしょう。
女子は、相手の気持ちを確かめるための試し行為をしたがりますが、恋人以外の男子に「わたしのことどう思ってるの?」「女としてどう思う?」と聞くのはNGです。
彼が下心を持っていたり、女子への気持ちを必死に抑えていたりした場合、友情を壊すきっかけとなってしまうでしょう。
しっかりと稼いでいる男子の場合「おごってほしい!」という計算高い女子が周囲に集まりやすく、「結局お金目的か…」とうんざりしてしまうことがあります。
合コンに参加しても相手の下心が見え見えなので、女子に不信感を持つ人も少なくありません。
こうしたタイプの男子とは支払いを必ず割り勘にするなど、男女を意識せずに対等な態度で接するのがポイントです。どちらか一方に頼りっぱなしだと、友人関係は長続きしないでしょう。
男女の友情はどちらか一方が恋愛感情を持ってしまうと簡単に崩れてしまいます。男女の友情は築けると信じ、相手にもそれを認識させることが大切でしょう。
あえて相手に恋愛相談をして「自分にはほかに好きな人がいる」と認識させるのも一つの手ですし、みんなの前で「わたしたちは仲のいい友人だから」と公言して、プラトニックな関係を築かざるを得ない状況を作るのも良いでしょう。
男女の友情をキープするためには、相手の勘違いを招く言動を徹底的に避け、体の関係になりやすい状況を作らないように努めなければなりません。異性と接するときは、以下の三つを厳守しましょう。
当然のことですが、相手が異性である限り一緒の部屋にお泊りしたり、旅行にでかけたりするのはNGです。
「終電逃したからちょっと泊めて!」と気軽に男友達の部屋に転がり込む女子がいますが、男子にとっては迷惑でしかありません。ドキドキして眠れないうえに、朝までモヤモヤした状態が続くでしょう。
たとえ体の関係がなくても、周囲からは「あの2人付き合ってるらしいよ」と噂され、本命との関係が上手くいかなくなる可能性も考えられます。お互いの関係だけでなく、周りの人間関係を壊してしまうきっかけにもなりかねないため、疑われるような行動は控えましょう。
お泊り同様に、2人だけの遠出は避けたほうが無難です。日帰り旅行であったとしても、2人だけで長い時間一緒に過ごしていると特別な感情を抱きやすくなります。特に、長距離バスなどの狭く密閉された空間は要注意でしょう。
また、相手を遠出にさそった時点で「これって脈ありかも…」と勘違いされるかもしれません。日帰り旅行をするときは、必ず共通の友人を交えましょう。
「一度だけなら…」という軽い気持ちで体の関係を持ってしまうと、その瞬間に男女の友情は成り立たなくなります。その後も、相手を異性として見てしまうので、元のような関係には戻れないでしょう。
同性の友情に比べ、男女の友情はとてもデリケートで壊れやすいものです。良好な関係を続けたいなら「体の関係だけは絶対に持たない」と強く自分に言い聞かせ、相手の誘惑にも乗らないようにしなければなりません。
いつまでも仲の良い友情を築きたいと思うなら、男女の友情が壊れる瞬間も確認しておきましょう。「こんな些細なことで壊れてしまうの?」と思うほど、関係性は繊細なのです。
相手か自分のどちらかに恋人ができると、男女の友情は自然に消滅してしまう場合があります。
恋人としては「自分以外の異性と仲良くしてほしくない」のが当然なので、恋人を優先すれば、友達とは距離を置かざるを得ないでしょう。相手に恋人ができたのを知り、迷惑をかけないように静かに離れていく人もいるようです。
同性の友人なら「恋人ができて良かったね、おめでとう!」で済むことを考えると、いつ自然消滅しても不思議ではない男女の友情はとても儚いといえるでしょう。
男友達が自分の親友や共通の友人と付き合いはじめると、誤解されたくないという思いから、距離を置くケースが多いようです。
「どうしてわたしの彼氏に手を出すの?」「狙ってるんじゃないの?」と親友から誤解を受ければ、両方の友情を一気に失ってしまうでしょう。
どちらの友情を取るかのせめぎ合いになりますが、大部分の人は同性の友情を優先し、2人の幸せを願うのではないでしょうか?
相手を異性として意識してしまったときに、男女間の友情は成立しなくなります。
女友達がほかの男子と仲良くしているのを見て、嫉妬心が芽生え「俺ってあいつのことが好きだったんだ」と初めて気付く人もいますし、大胆なイメチェンでかっこよくなった相手にドキドキしてしまう人もいるでしょう。
自分の気持ちをグッとこらえ、プラトニックな関係を保とうとする人もいますが、自然に湧き上がってくる下心はなかなか止めることができません。
どちらかが恋愛感情を抱くと、雰囲気やしぐさで相手に気持ちが伝わります。昨日までは普通に過ごせていたのが急に気恥ずかしくなってしまい、そのまま友情が終わってしまうことが考えられます。
男女間で良好な友人関係を築いている人もいますが、同性の友人と違い「男女の友情は壊れやすいもの」と認識しているようです。特に、男子は女子を性的な対象として見てしまう傾向が強く、ふとしたことがきっかけで気持ちを抑えられなくなります。
男子と女子の遺伝子的・生物学的な違いを理解したうえで、相手の恋愛感情を刺激しないようなふるまいを心がけることが大切でしょう。
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