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スイッチバーとは、男女の出会いを目的としたイベント会社である株式会社トリックデザインが、2014年に大阪でオープンしたバー。
入場時にドリンクチケットを購入するイベントのシステムが好評で、そのシステムをバーにも採用しています。
はじめは大阪のみの店舗展開でしたが、2017年には東京の銀座・コリドー街でもスイッチバーがオープン。マッチングアプリのタップルとコラボし、「tappleBar(タップルバー)」という名前で、恵比寿と銀座でそれぞれ展開しています。(※タップルバーは2019年12月31日に終了しています。)
バラエティ番組などの多くのメディアに取り上げられ、今若者の間で盛り上がっている「出会えるバー」なのです。
最近では、東京での2号店が恵比寿にオープン。恵比寿横丁など、出会いを求める男女が多く集まる恵比寿で、かなりホットなスポットとなっているようです。
他の出会える系スポットとスイッチバーで決定的に違うのは、ドリンクチケット制を採用していること。スイッチバーは、男性は3000円で6枚のドリンクチケットを購入、女性は1000円でドリンクチケット2枚を購入するシステムになっています。
※LINEの友達登録で男性は1000円オフ、女性は400円オフ!
また、イエガーマイスターが無料で飲み放題なところも注目ポイント。イエガーマイスターで手っ取り早く“スイッチ”を入れることで、他の出会える系スポットよりも効率良く盛り上がることができます。
またサーキットシステムというものがあり、店舗間のハシゴも可能。ドリンクチケットを購入すれば、近隣の銀座店でも使うことができ、よりたくさんの人との出会いが望めそうです。
さらにスイッチバーでは“スイッチャー”というスタッフが多数在籍していて、異性との交流をサポートしてくれます。
どんな異性が好みか、どんな異性と出会いたいか、などを事前に伝えておくことで、素敵な出会いをアシストしてくれるでしょう。
それでは実際に、スイッチバーがどんなところなのか、どんな出会いがあるのか、潜入取材をしてきました。まずは、店長さんから話を伺ってみたいとおもいます。
-お店のコンセプトを教えてください。
「スイッチバーのコンセプトは、『夜遊び前にスイッチを入れる場所』。店名には、お酒を飲んでスイッチを入れる、仕事と遊びのスイッチを切り替えるという意味が込められています」
-どのようなお客さんが多いんですか?
「20代半ばくらいの男女ですね。男性はスーツ姿の会社員の方が多く、落ち着いた印象の方が大半です。女性はオフィスカジュアルというよりは普通の私服の方が多く、たいていの方が明るい雰囲気を持っています。
他の出会いの場と違い、一回にたくさんの人と出会うことが出来る特性上、効率を求めて来店する方が多いようです。
また、出会いの方法を他の方法と比べている方が多く来店しています。相席ラウンジや相席屋と比較すると『スイッチバーが一番効率がいい』と、皆さんおっしゃっています」
-おすすめの曜日、時間帯はいつですか?
「曜日によって雰囲気はだいぶ違います。金土は来客も多く、賑やかなので多くの人と知り合いたい人にはおすすめ。月水はレディースデーなので、女性はお得に入れます。
2軒目に利用されるお客様が多いので、21時〜22時が賑やかです。その時間はマッチングもしやすいですね」
-お客さん同士で恋愛に発展している様子はありますか?
「全然ありますね。連絡先を交換している様子がよく見て取れます。また、恋バナで盛り上がっている印象もあります」
-話しかけるのが苦手な男性へのアドバイスを教えてください。
「もし一人で来店したら、一人で来た男性同士でグループを作るといいと思います。イエガーマイスターを無料で提供していますので、お酒を入れて苦手な気持ちを吹き飛ばしてくださいね」
-断るのが苦手な女性へのアドバイスはありますか?
「スイッチャーというスタッフがいるので、その旨を伝えておいてください。情報はスイッチャー同士で共有するので、助けになれるかと思います」
-スイッチャーさんはどのような動きをしてくれるのですか?
「お客様の入店時に好みのタイプを聞いて、合いそうな男女を繋げます。会話をしていても、携帯ばかり見てつまらなそうにしている方を見つけたら、他のテーブルに促したりすることも。時にはお客様の恋愛相談にものりますよ!」
-スイッチバーは、お酒が苦手な人には向かない場ですか?
「お酒を楽しむ場ではあるので、それはあるかもしれません。ですが、それ以前にコミュニケーションの場なので、無理に飲む必要はないです。お酒を飲まなくても人との会話を楽しめる人なら、飲めなくても問題ないと思いますよ!」
賑やかな酒場という印象が強かったスイッチバーですが、意外にも店員さんのサポートが手厚いようです。
突然ですが、みなさんは「出会いの場」についてどのような印象を持っているでしょうか。
「コミュ力の高い男女の集まりなのでは?」「グイグイ来られそうで怖い…」「初対面な人と話せるか不安」など、ネガティブな意見も多いと思います。
出会いを望んでいるとしても、そのような場に行くのは少し腰が重い!という人もいますよね。
実際に、筆者もそのような印象を抱いていました。
合コンですら、できれば避けて通りたい!ってほど。
ですが、実際にスイッチバーへ行ってみると、その偏見は見事崩されたのです。
ユリ…某webメディアのディレクター。東京に来て8年だが、未だに福島なまりが抜けない。恋愛には慎重で、若干の人見知りあり。
彩香…ライター。コミュ力はそれなりにあるが、極度の面倒くさがりから出会いの場は苦手。無類の酒好き。今年30歳になりました。
華の金曜日、恵比寿。
帰宅する人とこれから街へ繰り出すぞ!という人で、辺りはごった返していました。
駅前にもスタンディングバーが幾つかあるようで、スーツ姿の男性たちがテラス席でお酒を楽しんでいます。
まるで、女性を品定めするかのようにキョロキョロしながら…!
彩香「あれ…恵比寿ってこんな街だったっけ」
かつて、洗練された大人の街と言われていた恵比寿。そんな印象はガラッと変わり、最近では銀座のコリドー街のような雰囲気になっているようでした。
ユリ「恵比寿は新しい出会いの場として人気らしいですよ」
筆者が恵比寿でよく遊んでいたのは10年ほど前。人も街も変わるんだなあ。
なんだか寂しさを感じながら歩いていると、着きました、本日の目的である、スイッチバー。
しかし金曜の21時に人はまばら。壁際に数組の男女と、真ん中のテーブルに男性グループがポツリポツリ、といった程度。
彩香「わりと、静かな感じ?」
そう思っていたのも束の間、徐々にお客さんは増えていきました。
男6女4ほどの割合で、22時になる頃にはなんと店内は満員に。個人よりも、グループで来ている人がやや多い印象です。
受付もかなり並んでいるようでした。
二人組 / 20代後半 / 獣医 / 私服
男性「こんばんは〜!」
まず、どちらからともなく乾杯する雰囲気になったのは、獣医をしているという男性二人組。
このスイッチバーにはオープン当日から来ているそうで、なかなかの手練れのようです。
彩香「お二人ともおいくつなんですか?」
男性「29歳と、28歳です」
彩香「意外にも年下!じゃあ、職場とか何かの先輩後輩で来てる?(急にタメ口)」
男性「大学時代の先輩後輩です!」
彩香「なるほど〜。スイッチバーへは、出会いを目的にして来てる感じ?」
男性「もちろん!自分はマッチングアプリとかもやってるんですけど、合コンより出会える人数が多くて良いと思ってます。合コンで一万円近く払うなら、スイッチバーやアプリにお金を使った方が効率も良いし、何よりも確実に出会いにつながる!」
スイッチバー初心者の我々。
最初はどうなることやら、と思ったのですが、最初に話しかけてくれた彼らがとっても気さくで話しやすく、良いスタートを切ることができました!
イエガーマイスターを乾杯して、連絡先を交換。ノリが良いので、いつまででも話してしまいそうです。
ユリ「スイッチバーで、こういう女の子はちょっと…って思うことってありますか?」
男性「職業を言うのは構わないんだけど、目の色を変える女の子もいてちょっと怖いかも(笑)」
スイッチャーさんが「がっつく男性は嫌われる」と言っていましたが、それは女性にも言えることなのかもしれませんね。
二人組 / 20代後半〜30代 / 職業不明 / スーツ
お次は、イエガーマイスターの前を陣取っていたスーツの二人組。明らかに会社の先輩、後輩というような雰囲気です。
彩香「お二人は先輩、後輩で来てるんですか?」
男性「そうだね〜」
ユリ「何の仕事をしているんですか?」
男性「うーん、内緒!」
彩香「お二人ともおいくつなんですか?」
男性「24歳と27歳!」(多分、嘘)
ノリは良いけれど、後ろでにやけている先輩と、発言すべてが若干嘘っぽい後輩のコンビ。
最初に話していた獣医さんも言っていたように、男性は、収入の良さそうな仕事であればあるほど、自分の仕事は隠したいものだそう。
ですが、多くの異性と話すことのできるスイッチバーでは、あまりにも自分のことを隠されると後々印象に残りにくい…という残念な事態に。
実際、この二人と話したことはほとんど覚えていませんし、唯一連絡先交換につながりませんでした!
三人組 / 30代 / IT / カジュアルスーツ
「そろそろ移動したい…」そう思ったら、「ドリンク取りに行きますね」なんて言えば、簡単に席を離れられる。
事前に、スイッチャーさんからそんな情報をいただいていた我々。より多くの方と話してみたかったので、その手を使ってドリンクを取りに行くことにしました。
ユリ「思っていた以上にみんな話し上手で楽しい!けれど、質問攻めされたりするときついですね」
彩香「男性は、女性からの質問を促せるかどうかが、モテにつながりそうだね」
などと言って、カウンター付近で女子トークしていると、すぐに「こっちで飲もうよ」と言ってくれる男性3人組が。
これまた同じ会社のメンバーだそうで、どうやら入り口近くのテーブルを拠点としているようです。
後ほど聞いたのですが、この男性たちのように入り口付近のテーブル(島)を陣取れると、女子に話しかけやすいのだそう。
入ってきた女子にすぐ話しかけられる、というメリットもあるのでしょう。
男性「グラス、カラじゃん。何飲んでたの?」
ユリ「カシスオレンジです」
男性「え?イエガー?イエガー飲みたいの?」
ユリ「(爆笑)」
自然とイェガーを飲む流れになり、かんぱーい!
飲むつもりはなかったのですが、あまりに誘導が上手すぎてショットグラスが何杯か空になりました。
彩香「(人見知りで口下手とか言ってたのに、なんだかんだ飲んでるよユリちゃん)」
筆者は無類の酒好き。今まで数々のショットを飲んできましたが、スイッチバーのイエガーマイスターは「飲んでも嫌な気持ちにならない」のが特徴だと思いました。
量が少量なのと、無料なので「男性におごってもらったから飲まないといけない」という義務感が無いからかもしれません。
普段、ショットなどは飲む機会が無いというユリも、ノリノリで乾杯しています。
ユリ「みなさんは、よくスイッチバーに来るんですか?」
男性「来るよ!ていうか、もともとはクラブで遊んでたような年代だし、こういう場所は得意なんだよね」
彩香「何目的で来てるんですか?彼女が欲しいとか」
男性「正直、そこまでは考えてない。今日が楽しければいいかなって程度!逆に女子的には、こういう場所に来るのはどういう目的なの?」
彩香「女子は“一夜限り“が目的って人は、少ないんじゃないですかね?」
男性「あはは、そうなんだ。でさ〜…」
女子が否定的な回答をしたら、別の話に切り替える。
仕事や年齢を変に隠さない。
そして、飲ませ上手。
男性「たぶん、他の男と話している女の子でも、引き剥がして自分のところに連れて来れちゃうよ」
そう、彼らが自信に満ち溢れているのも納得。
きっとこのように、女性を楽しませることができるタイプが、スイッチバーではモテるのだとしみじみ思いました。
2時間弱しかいられなかったのですが、合計12人もの男性と話をすることができて、大満足の二人。次から次へと男性が話しかけてくれるので、飽きることがないんですね。
終電があったので帰りましたが、最後まで「もう少し残る?」なんて相談していたほどでした。
最初は「周囲との人間関係がわかる人じゃないと付き合いたくない」などと、出会いの場に消極的だったユリ。
しかし、スイッチバーなら会社のメンバーや友人などのグループで来ている人がほとんどなので、そこは簡単にクリアできていたようです。
多少のコミュ力がないと厳しいだろうな、という印象はありましたが、イエガーマイスターも無料ですし、お酒の力を借りちゃえばある程度の人は楽しめると思います。
「お酒を強要される」とか「しつこくされる」などということ一切なく、帰り際も清々しい気持ちでした。
二人「いや、マジ楽しいじゃん、スイッチバー」
互いにアラサーとは思えないほど、語彙力の低い感想を残し、帰路についた二人。
「スイッチバーって気になるけど、なかなか勇気が出ない」って人は、一度体験してみて損はないと思いますよ!
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