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私が出会い系マッチングアプリを利用し始めた目的は、結婚ではありませんでした。単調でいつもと同じ毎日に嫌気が差し、恋愛という刺激を求めていたからです。
当時の私は26歳で、更にバツイチ。子どもはいませんでしたが、未婚の女子ほど、結婚というものに関心はありませんでした。
ただふわっと「いつかまた好きな人と一緒になれたら」と思うくらいで、結婚よりも出会い、恋愛を目的として出会い系マッチングアプリを利用し始めたのです。
出会い系マッチングアプリを利用して最初に感じたのは、「心ときめく人には簡単に出会えないんだ」ということ。アプリにはたくさんの男性が登録していましたが、何時間探しても「この人だ!」と思える人にはなかなか出会えませんでした。
メッセージのやり取りをしても、いまいちピンときません。何事も直感で判断する筆者は、心惹かれる瞬間を大切にしています。今までの恋愛もほとんどが一目惚れで、その割には数年以上の付き合いになる交際ばかりでした。
しかし、しばらくその感覚に出会えず、何度も写真を変えたりプロフィールを変えたりと、そわそわした時間を過ごしていました。
うーん…と思っていると、現在の夫である彼から「お花見日和ですね。」とメッセージが。他にも似たようなことを送ってくる方はいたのですが、なぜか彼のメッセージには心惹かれたのです。
惹きつけられる何かを感じた彼とのやりとりは、寝る時間を削るほど夢中になりました。
出会い系マッチングアプリで出会っても、実際に会わないとどんな人か分からないですよね。これはお互いに感じている部分でもあり、私も実際に会うまでの時間は、いい意味でも悪い意味でもドキドキしていました。
彼にアプリ内で出会ってから実際に会うまでの時間は、1週間ほどでした。会うまでの時間も出会い系マッチングアプリを介して毎日やりとりしていましたが、楽しみよりも不安の方が強かったです。
彼に対して「どんな人だろう」という不安もありました。初めましてが対面ではなく、ネット上です。
どんなに会話してどんなに写真を送り合っても、どんな人かは会ってみないと分からないものです。
関係が深くなったとき、豹変するんじゃないか…ダメンズウォーカーの私はそんな心配すらしていました。
しかし、自分自身に自信を持てないことも不安要素になっていました。私が彼を見て「この人だ!」と思えることも大切ですが、その前に、彼にも私を「この人だ!」と思ってもらう必要があります。
「私は彼に、そう思ってもらえる」そう思えるだけの自信が、私にはありませんでした。彼との初デートは、私にとっては実に5年ぶりのデートでした。
慣れ親しんだ男友達以外に、初対面の男性と話す機会もほとんどなく、それなのにこんなに心惹かれる相手に出会ってしまった…と、自信など持てるはずもない状況に追い込まれていたのです。
出会って3日後には「結婚願望ある?」と聞いてきた彼に対し、恋愛を目的に出会い系マッチングアプリに登録した私。
対照的な相手に心惹かれるとは思わず、まさかの事態にソワソワするばかりで会う日を迎えたのです。
基本的にはお気楽主義の私も、好きな人に対してはネガティブを発揮してしまうところがあります。相手がいて成り立つことには、ほとほと弱いのです。
3回目のデートで「いつ結婚してくれるの?」と聞いてきた彼に対し、私は「会いたいな」「なにしてるの?」「好きだよ」と伝えることもできませんでした。
恥ずかしがり屋で、自分に自信がなく、素直になれない強がり…これ以上ないほどネガティブな部分を発揮していました。
誰かを本当に好きになると、好きな気持ちと同じくらい、不安や恐怖に襲われることがあります。
失いたくない、傷付きたくない、悲しい思いなんてしたくもない。けれど、時にはそんなリスクを冒してでも、自分の気持ちを伝えることが大切なときもあります。しかし当時の私には、そんなことができませんでした。
私の意欲的でない態度に対し次第に冷めていく彼…そして出会って2ヶ月後に、こんなことを言われたのです。
「なんだか俺ばかりで、付き合わせてるみたいだね。」
どんな出会いでも最初はお互いに、探り合いをします。相手の好きなものや嫌いなもの、価値観や考え方を探り合って、少しずつ相手への理解を深めます。
自分の気持ちを伝えることは大切ですが、相手の気持ちを尊重したり思いやることも大切です。
しかし、考えすぎたり気を遣いすぎると、相手に「俺のこと好きじゃないのかな?」と思わせてしまいます。
また、気を遣いすぎると自分がないと思われることもあります。いいよいいよ、と言っているのは、ある意味で優しさといえますよね。
相手に合わせるのは大切なことで、思いやって柔軟に対応することも優しさです。ですが、自分の気持ちを主張することも同じくらい大切なのです。
大切な人の大切な気持ちは、お互いにとって同じです。であれば、彼があなたの気持ちを大切にしたいと思うのも、当然のことです。
そんなあなたの気持ちを押し殺してしまっては、彼が「俺が悪いのかな」と思ってしまうのも当然といえますよね。
押しすぎてもダメ、押さないのもダメ、と恋愛は難しいですが、彼が離れていってしまうのは寂しく感じました。そうなる前に、素直に自分の気持ちを口に出して、彼に伝える=行動に移す必要があったのです。
彼に「どのくらいあなたと結婚したいか」を伝えるため、以下の方法を試しました。
私自身はバツイチで、両親も離婚しています。祖母は祖父が亡くなってから、1人で3人の子どもを育てました。
そんな環境で過ごしていたので、女ひとりでもなんとか生きていけると思っている節がありました。
バツイチになってからは尚更、そういった理由もあって、結婚に対して意欲的ではなかったのです。
しかし、彼とは「一緒に居たいから」結婚したいと思いました。中学生の恋愛のような話ですが、彼と居るためなら、共働きでも多少の苦労をしてでも、一緒に居たいと思えました。
「この人の子どもを産んで、この人と泣いて、この人と笑う」いつからか私は彼との結婚を強く思い描くようになりました。
恋愛として結婚までの時間を楽しむことも大切ですが、目標は彼との結婚です。恋愛を目的に出会い系マッチングアプリに登録した私も、彼に出会ったことで結婚したいと強く思いました。
「この先50年一緒に暮らすなら…」とイメージしながら付き合うようになり、伝える方法も結婚をイメージしました。
それらの方法を試す上で気を付けていたのは、素直に誠実でいることです。これには出会い系マッチングアプリだからこその、大きな不安要素がありました。
出会い系マッチングアプリはたくさんあるので、複数のアプリに登録し利用している方もいます。
複数に登録すれば出会いの数は必然的に増えますし、効率よく出会い、恋愛、結婚したいと考える方にとって、複数に登録することは「普通」のことなのかもしれません。
私はひとつの出会い系マッチングアプリだけを利用していましたが、彼も同じとは限りません。当時の私に「やめてほしい」と言うことなどできず、そんな話を口に出すことすら考えられませんでした。
出会い系マッチングアプリの手軽さは、気軽さに繋がります。気軽にときめきを探せるのはとても嬉しい反面、好きな人に対しては違う感情が芽生えます。
特にまだ相手のことをよく知らないうちは、好きな気持ちと不安な気持ちでいっぱいです。私の他にやりとりしている子がいるんじゃないか、他の子にも同じようなことを言っているんじゃないか、と、とにかく不安な毎日を過ごしました。
やめる、やめない、やった、やってない、と、お互いに不信感を抱く喧嘩をしたこともあります。気軽に出会えるマッチングアプリは利点も大きいですが、気軽さは「軽率さ」に繋がることがあります。
実際に婚姻届を出した後も、「もしかして…」と彼の浮気を疑うことは多々ありました。
また、出会い系マッチングアプリで出会うと共通の友達もいないので、「自分が知っている彼が本当の彼なのか」という不安を持つ人もいるでしょう。
そんなことは絶対にあり得ない、真面目な人と結婚する!と固く誓っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、人はどこに惹かれるか分からないものです。どんな人なのか、完璧に知りつくすことはどちらにせよできません。
私はあまりマメではありませんし、食事は毎日コンビニでも問題ないタイプでした。過去お付き合いした方も似たようなタイプでしたが、彼は正反対のタイプです。
洋服を裏返しにしたまま置いておくと、姑のように騒ぎ始めます。うるさいな、面倒臭いなと思っても、彼の言うことに間違いはありませんし、実際裏返しにしなければ洗濯の手間が省けるのは事実ですよね。
「そんな口うるさい人、私は無理!」と女友達は言っていましたが、なんだかんだ面倒を見るのが好きな彼と、言われたらやるけど時々忘れちゃう私は、正反対でありながらベストバランスを取れているのだと思います。
どこで出会い恋したとしても、不安は必ず付きまとうものです。その不安こそ恋をしている証しでもあり、彼を好きな気持ちの証明ともいえます。
タイプや求めるものを「絶対」と執着せず、心惹かれる相手を探す方が恋愛=婚活をすることができますよ。
傷付くってすごく怖いです。「彼が遊びだったら、他にも女子がいたら、騙されてるんじゃないか…」と、色々な不安があり、結婚までは不安と恐怖との戦いだったといっても過言ではありません。
過去にも人を好きになったことはありましたが、私は彼に対し、生まれて初めて「この人の子どもが欲しい」という感情を抱きました。
それが結婚の決め手になった部分もあり、それだけ好きな人との時間は、幸せな反面、いつまで続くだろうかという恐怖がありました。
そんな経験を経て結婚した筆者から、皆さんにひとつだけアドバイスがあります。
不安や恐怖、迷い、それらに惑わされていると、結婚というチャンスは掴むことができません。
私もアラサーになり、傷が癒えるには時間がかかるようになりました。チャレンジしたりトライするよりも保身に走ることが増え、諦めることも昔より多くなった気がします。新鮮さを感じることは少なくなり、単調な毎日に嫌気が差すことすら減りました。
しかし、最初にお伝えしたように、「この人だ!」と思える人にはなかなか出会えません。出会い系マッチングアプリには、何万という人が登録しています。
共通の友人もいない、地元も住んでいる場所も全く異なる、本当の意味の初対面の人がたくさんいます。ですが、この人だ!と思える人にはなかなか出会えないものです。
でも、たくさんいるということは、どこかにいるかもしれない可能性が高い、とも言えます。
相手に対し誠実でいるのは、簡単なことではありません。相手も誠実でいてくれるとは限りませんし、恩を仇で返される可能性もゼロではありませんよね。
しかし、せっかく「この人だ!」と思える人に出会えたのです。保身に走って自分が傷つくことを恐れるよりも、相手を思いやってどれだけ笑顔にできるか考えましょう。
結婚は、そう簡単にできるものではありません。だからこそ惹かれる人に出会ったら、その瞬間を大事にしないといけないのです。しかし、大事にしすぎてもチャンスを逃してしまいます。
大切なのは、相手ではなく「自分次第」ということです。出会い系マッチングアプリを利用して結婚するには、「マッチングアプリでの出会いは結婚につながらないんじゃ…」「相手が使い続けているかもしれない…」という不安をただただ持っているだけでは、何も解決しません。
相手から自分がどう見えているかということを常に意識し、きちんと自分からも伝えること。そうすると、きっと上手くいきますよ。